製品情報PRODUCT INFO

赤外線計測機器・装置

光部品・モジュール

光学部品向け非接触検査・評価装置

その他光学機器・部品

メーカー別で探す

アクティブサーモグラフィ(ロックインサーモグラフィ)

サーモグラフィで非接触・非破壊検査
通常撮影ではわからない微小な温度変化を検知


InfraTec社のサーモグラフィにアクティブサーモグラフィ用各種アクセサリ(オプション)を追加することで、対象物の昇温に関係のある事象と同期をとりながらの撮影(ロックイン、または同期検波という)を行うことができます。これにより、ただ高速で撮影しただけでは埋もれてしまうような微小の温度変化を捉えることができます。
InfraTec社では本測定方式を採用したシステムソリューションも提供しています。

弊社デモ機でのトライアル測定承ります。ご相談ください。
(モデル:ImageIR® 8300 hp(冷却型))

カタログダウンロード

InfraTec社のサーモグラフィで構成するシステムソリューション製品、『E-LIT』での電子部品測定の様子

アクティブサーモグラフィ(ロックインサーモグラフィ)とは

アクティブサーモグラフィ原理解説図

アクティブサーモグラフィは、高性能赤外線カメラを使った非破壊試験のイメージング手法です。

サンプルに通電したり、超音波を当てたり、電磁誘導で加熱したり、外部から試験サンプルに刺激を与える(励起する)と、サンプル内外で発生した熱流は時間と共に拡散・移動し、サンプル表面から赤外線放射として外部に放たれます。 サンプル内部に異物や欠陥などがある場合、この放射には周囲と異なる強度や時間的なズレがみられます。また、外部から試験サンプルに動的な刺激を与えると、サンプル上の歪や強度的に弱い箇所で微小の温度変化が発生します。 励起または動的刺激を周期的に行い、その周波数と同期してサーモグラフィで測定することで、通常の撮影ではとらえることのできない微小な温度差を検知する事が出来ます。

内部の異物や欠陥を可視化したり、動的試験による熱弾性効果を利用した応力解析などの試験・検査に応用されています。

InfraTec社の高感度サーモグラフィと専用ソフトウェアによるアクティブサーモグラフィ測定では、0.001℃程度の違いを判別することができます。(※1)

※1 判別可能な温度差は選択するサーモグラフィの仕様に依存します。

ご用途例

半導体・電子部品検査

ロックイン方式で測定することにより、μK単位の微小な異常発熱でも検知することができます。InfraTec社の冷却式サーモグラフィであるImageIRシリーズでは、豊富なラインナップから高画素モデルや顕微レンズ・固浸レンズを選択できるため、小さな対象物の測定にぴったりです。最高倍率の8倍顕微レンズを選択すれば、1画素あたりの空間分解能は1.3µmに達します。また、1936×1536の超高画素モデルを選択すれば、高倍率でも広範囲の状態を1画面で確認することができます。

プリント基板、IC、MCM、LED、バッテリーなど様々な半導体に応用することができます。

imageir_電子部品(ロックイン測定前)

図a:IRBIS®3 active 電子部品ロックイン測定
分析前(異常は検出されない)

imageir_電子部品(ロックイン測定振幅イメージ)

図b:IRBIS®3 active 電子部品ロックイン測定
振幅イメージ

imageir_電子部品(ロックイン測定振幅live融合イメージ)

図c:IRBIS®3 active 電子部品ロックイン測定
振幅イメージと可視live画像の融合

車体、その他の溶接・接合部検査

アクティブサーモグラフィを適用すれば、金属接合部(※2)を非破壊、非接触で検査する事が出来ます。測定結果から客観的に判断することができるため、検査員のスキルに依存しない検査を実現します。

InfraTec社は、フラッシュランプを使用したアクティブサーモグラフィ手法による溶接・接合部試験システム『WELD-CHECK』を販売しています。また、同社はこの手法を用いた試験システムを自動車メーカーに納入した経験もありますので、豊富な知見を持っています。

この用途でのアプリケーションノート: レーザー溶接車体部品の品質検査

材料開発分野

さらなる強靭化や軽量化が常に求められる材料分野。アクティブサーモグラフィは、CFRPの検査やハニカム構造の内部構造調査、樹脂の多層構造や膜の剥離、気泡などの検査に応用できる可能性があります。

InfraTec社は、ハロゲンランプやフラッシュランプ、冷風、温風など、検査対象に合わせて様々な励起方法をご提案可能です。

また、非接触ではありませんが、下記のような応用方法もございます。

応力解析

静止した物体に外部から機械的な圧力を加えると、熱弾性効果により内部にかかるストレスが温度の変化(上昇)として表れます。このときの対象物の温度分布をサーモグラフィで計測することにより、応力解析を行うことができます。アクティブサーモグラフィで対象物を測定することにより、微小な温度の違いを判別することができるため、歪みや強度の弱い箇所を調べることができます。

この用途でのアプリケーションノート: 金属サンプル(アルミニウム)の応力分析

※2 アクティブサーモグラフィの適用可否は検査対象物の素材や形状、表面の状態その他特性に左右されます。

アクティブサーモグラフィを活用したInfraTec製品

ハイエンドサーモグラフィ ImageIR®

ImageIR 製品画像

非冷却研究用サーモグラフィ VarioCAM®

VarioCAM 製品画像

上記製品は、そのままではアクティブサーモグラフィ測定をすることはできませんが、オプションの専用アクセサリを追加することで簡単にアクティブサーモグラフィ機能を導入することができます。

アクセサリ例: アクティブサーモグラフィ制御・解析専用ソフトウェアIRBIS® Active Online、トリガインターフェース、アクティブサーモグラフィ専用制御(同期)ユニットなど

【構成例】

アクティブサーモグラフィ機器構成例図

(励起ソース主体での同期をはじめとして、カメラ主体、制御(同期)ユニット主体での同期、また同期なしでの測定も可能です。)

半導体検査システム E-LIT

InfraTec E-LIT/PV-LIT 製品イメージ

非接触・非破壊車体溶接部検査システム WELD-CHECK

InfraTec WELD-CHECK 製品イメージ

上記製品は、InfraTec社製サーモグラフィをメインに構築された、特定のご用途向けに特化した試験システム型の製品です。

E-LITは、電気的励起によるアクティブサーモグラフィにより、電子部品などの半導体の欠陥検査、熱解析を行う装置です。搭載するサーモグラフィやレンズの種類はもちろん、サンプル/カメラ移動用ステージ、4点測定用のコンタクトプローブなどのオプションを選択可能なので、ご用途にあった装置に構成することができます。当然ながら、アクティブサーモグラフィ用の専用ソフトウェア、IRBIS® active onlineが含まれています。

WELD-CHECKは、フラッシュランプを使用したアクティブサーモグラフィ(熱による励起)により、測定対象の溶接部に与えられた熱がとのように伝搬していくか測定することで、溶接状態を検査する装置です。測定対象の特性等にあわせて、裏側から加熱する透過型の測定方法と、表面を加熱する反射型の測定方法を選ぶことができます。測定データを自動的に解析する専用ソフトウェアが含まれており、特に自動車の車体溶接部の検査に適した製品となっています。

アクティブサーモグラフィ専用ソフトウェア IRBIS® active online

IRBIS® active online画面イメージ

InfraTec社の同社サーモグラフィ専用のアクティブサーモグラフィ測定解析用ソフトウェアでは、リアルタイムで測定、解析が可能です。

通常のサーマル画像、振幅画像、位相画像等を1画面で確認しながら、測定条件を確認、設定することができます。

Pulse Phase Thermography、Lock-In-Thermographyなど、異なるアクティブサーモグラフィ測定方法に対応可能です。

この製品について問い合わせる

翻訳